学習会のお知らせ

第8回 2024年1月20日(土)の学習会のお知らせ

健康教育を担当するものが目指すべきは、教育を受けている当事者が自己効力感を高め、エンパワーすることです。健康教育士としては、どんなに正しいことであっても当事者の参加なくして一方的に知識を伝えるだけでは当事者は自己効力感も高まらないし、エンパワーもされないということを知っておくことが大切です。自己効力感を高める方策としては、成功体験をすること、モデリング、言葉による励ましを受けること、リラクゼーションなどがあります。エンパワメントエデュケーションの方略としては、傾聴すること、当事者がアクションプランを立てられるように支援することなどがあります。今回は自己効力理論とエンパワーメントについて理論的根拠を概説した後に、具体例をもとに、健康教育士として当事者の自己効力感を高め、当事者がエンパワー出来る方策について一緒に考えていきましょう。

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第7回 2023年12月16日(土)の学習会のお知らせ

地球環境の急激な劣化の下、世界中で価値観や教育を大転換させないと人類が絶滅するとの危機感から、2021年にサンパウロ宣言が出されました。では、どんな健康教育をしたら良いのか、その指針であるPlanetary Health Education Flamework(PHEF)を読み解きます。健康教育(Health Education)の前に、Planetary(惑星、地球)がつけ加わり、PHEとなると、現在の健康教育学会で話題となっているナッジやリテラシーなどの課題は背景に退き、もっと大切な、私たちの地球の、複雑な健康問題をどう解決するかの視点が、前面に出てきます。 ではPHEをどのように具現化するのか、その枠組みがPHEFです。 本学習会では、前半で5つのドメインから構成されるPHEFの全体像を紹介します。後半ではこのPHEFの中でも最も重要な概念「自然内相互接続;Interconnection within nature;IWN」を取り上げます。PHEFはとても複雑な概念ですが、学術的に高度と言うよりは、これまでの学術の枠組みを乗り越えて行く勇気と見識が求められます。従来の健康教育士の知識に加えて、知識としては公衆衛生学と環境科学が、さらにアプローチの方法としては、知識だけではなく感性をそこに関わらせるような働きかけが、キーポイントです。

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第6回 2023年11月18日(土)の学習会のお知らせ

自己認識は自分を振り返る上で重要な能力である。2002・2003年の教育現場における生徒に身に付けて欲しいライフスキルについての大津らの先行研究では,対人関係及びコミュニケーションスキルに次いで、自己認識スキル(自分を深く省みて自分の感情や考えをよく知り調整できる技能),問題解決スキルの順であった。そこで、健康教育士の資質能力の向上の一環として、第5回の問題解決スキル形成に引き続き、ライフスキルの一領域である自己認識スキル形成について,自己認識の構成要素を明確にし、教材(学習材)としては、カウンセリング等の領域で使用されている「ジョハリの窓」、交流分析におけるエゴグラムを使用することにし、講義と演習を通して、人々のQOLの向上(生きがいの創出)への一助としたい。

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第5回 2023年10月21日(土)の学習会のお知らせ

ウェルビーイング(一人ひとりの心身の健康と幸福)を如何に築くかは、複雑化する現代社会の重要なテーマとなっています。本学習会では、ウェルビーイングを向上・維持するための具体的な手法の一つとして「ライフスキル教育」を取り上げ、 特に日常から業務の場まで応用可能な「問題解決スキル」に注目します。ライフスキルが豊かなウェルビーイングにどのように寄与するのか、その理論と実践的な技法を通じて一緒に学びます。様々なシチュエーションで直面する課題に対し、効果的にアプローチし解決していく力を身につけ、私たちのウェルビーイングを保ちながら向上させる道を共に探りましょう。

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第4回 2023年9月16日(土)の学習会のお知らせ

小、中、高等学校の学習指導要領では、各教科等横断的に育成すべき資質・能力のひとつとして情報活用力が挙げられている。そして保健教育で育成する情報活用力として、ヘルスリテラシーが注目されている。山本は、中高保健教育におけるヘルスリテラシーの育成には、「健康情報リテラシー」を基盤にした自己管理力やコミュニケーション力を育てるカリキュラムの必要性を指摘している。本講義では、中高保健教育の実践例(学習題材や教材、ICT活用)を紹介しながら、学校教育におけるヘルスリテラシー教育の現状と課題について解説する。学習会参加者の皆様には、学校教育におけるヘルスリテラシーの育成について、それぞれの専門分野の立場から考えていただきご助言いただきたい。

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第3回 2023年8月19日(土)の学習会のお知らせ

健康情報力とも言える「ヘルスリテラシー」と、行動経済学の手法である「ナッジ」が職域ヘルスプロモーションの分野で注目されている。働き盛り世代の生活習慣病予防や行動変容を考える上で、この2つは車の両輪になると考えられる。本講義では、健康行動理論の歴史とその中でのヘルスリテラシー、ナッジの位置付けについて解説する。さらに健康経営の概要と、各社の良好実践を解説し、ヘルスリテラシー×ナッジが実際の職域ヘルスプロモーションでどう活用されているか理解を深めていただく。またCOVID-19は企業活動・産業保健活動に多大な影響を及ぼしたが、5/8の5類以降後は各企業とも感染対策の緩和や在宅勤務の見直しが行われている。企業の出口戦略や長引く在宅勤務の健康影響についても解説を行う。