第10回 学習会(2024年3月16日)のご報告

第10回学習会では、アサーティブコミュニケーションスキル(自己表現スキル)の形成について解説し、その技法習得を目指した。その内容は、導入として、コロナ感染拡大以前(2019年以前)の生活が戻りつつある今、薗部の勤務大学において、地域貢献の一環として実施している茨城県利根町の運動教室「きんとれ会」が、低下傾向であった高齢者の体力を回復させ、楽しく運動することを通して、様々なコミュニケーションの機会・場にもなっており、そのコミュニケーションがQOLの向上・生きがい創りに関与していることを説明した。今後の通常活動の再開にあたっては、様々な場面でのコミュニケーション不足がより一層問題視されるようになることから、その対応策としてライフスキルの一領域であるアサーティブコミュニケーション(自己表現)スキルの習得が最重要であることについての理解を深めた。
 次に、ライフスキルの基本的形成過程に基づき「①自己表現スキル形成の必要性」についての教示(自己表現の3つのタイプ)、「②自己表現スキル形成のトレーニング」について、アサーティブなコミュニケーションとは何かについて、例題に従い作文し、発表するというトレーニング(「DESC法」や「よきてり法」による)を実施した。「③自己表現スキル形成の評価」では、「セルフエスティームの評価(21項目)」のアンケートを実施し、よりアサーティブな自己表現を実践する為の評価・改善方法を模索した。今回は、自己表現スキル形成に着目していること、それが健康教育の目標領域の1つである態度(情意)形成に匹敵していること、これまでの見える化やトレーニング化の弱点を改善できる有用な学習法であることについての理解を深め、今後の健康教育士としての資質能力向上の重要課題であることについて解説した。参加者からは、「DESC法・よきてり法」により、アサーティブコミュニケーションについて理解し、その技法習得を学習ができた。」などの感想を得た。

学習会のお知らせ

第10回 2024年3月16日(土)の学習会のお知らせ

新型コロナウイルス感染症の感染拡大後、少しずつ感染症による制限が緩み、コロナ以前の生活が戻りつつある。私の勤務している大学の地域貢献の一環として実施している茨城県利根町の運動教室「きんとれ会」でもコミュニケーション不足が徐々に解消され、より通常の活動が再開、高齢者の体力の回復や楽しく運動する状況が見られている。今後の通常活動の再開では、様々な場面でのコミュニケーション力の向上が重要になる。その活性化に当たっては、WHOが開発した5組10種類のライフスキル(心理的社会的技能)の一領域であるアサーティブコミュニケーション(自己表現)スキルの習得が最重要である。そこで、今回の学習会の内容は、ライフスキルの基本的形成過程に基づき、「①自己表現スキル形成の必要性」についての教示、「②自己表現スキル形成のトレーニング」、「③自己表現スキル形成の評価」を実施する。そして、このライフスキルの基本的形成過程を通して、ライフスキル学習が、健康教育の目標領域の1つである態度(情意)形成を、心理的社会的技能として見える化し、トレーニング化できる有用な学習法であることについての理解を深めるとともに、今後の健康教育士としての資質能力向上の重要課題であることについて喚起する。