第14回学習会「「健康や生きがいづくりに役立つ実体験」の報告(まとめ)
今回の学習会のねらいは、健康に関する実践・実体験について情報交流をすることにありました。
1. 講師の鎌田氏は欠席のため、大津方で原稿を代読しました。
その内容は、大学卒業23歳から60年間にわったて、「養護教諭(健康教育)は、子どもが主体的に自らの目標を設定し、生活を振り返りながら責任ある健康行動が取れることと考えて実践してきたこと、考えていることを述べたい」として、「誕生から自立までの育ちを見守る制度作り(QOLを育てる)」「OECD学びの羅針盤」「理論と実践の往還」「女子栄養大学における実践と理論の双方向性(交流)」、「おわり;2023年は、身体的、精神的、情緒的、社会的健康の発達カリキュラムの基盤とHE & HPの新しい実践力とが両輪としてスタート出来ることを期待している」です。
そして、「【18歳時に国民教育”HE & HP” 2単位】を国の政策として実施する方針とシステムについて提案したい!として、ご意見をchako856@ybb.ne.jpまでとのことでしたので、よろしくお願いします。
2. 講師の守山氏は、その著「触れることと生きること: 皮下気腫とプチプチから今後の教育へ」(アマゾン出版、2023年)の中で、大手術の体験を述べており、これを大津方で紹介後、プチプチやポリ袋を用いた触覚的な方法を演習しました。
術後の痛みの中で、痛みの世界に閉じ込められそこから抜け出せないような感覚に陥ったこと、幸いにも回復し始めたとき、特に印象に残っているのが皮下気腫でそれに触れて、改めて自分が存在し、生きているという感覚が生まれたこと、こうした 感覚を、病気から抜け出した後も持ち続け、普段の生活の中でも忘れないで育て続けることが大切だと思ったこと、その育てる方法がプチプチを用いて、またポリ袋に自分の息を吹き込んで、考えを実体として捉えてそれに向き合い、探求する触覚的な方法であり、触れることは心を育てることに関係しているとの結論に至ったと記されており感銘したからです。
演習を通して、健康教育士にとって大切なことは、「健康のもとにある心」を理解して育てることであり、その育む出発点としての「手の存在」そして「心の存在」を意識することの大切さを痛感しました。「健康教育の冒険: 心と行動をプチプチとポリ袋から 手で考える試み」(アマゾン出版、2023年)